◎バリー被告は2013年にロンドンを離れ、シリアで国際テロ組織アルカイダの一派(後のISIS)に加わった。
シリアでイスラム国(ISIS)の活動に参加したとされるイギリス人の元ラッパー、アブデル・バリー(Abdel-Majed Abdel Bary)被告がスペインの刑務所で死亡した。スペイン当局が27日、明らかにした。
それによると、バリー被告はスペイン南部の都市にある刑務所で26日に死亡したという。死因は明らかにされていない。
スペインの沿岸警備隊は2020年4月、アルジェリアからジブラルタル海峡に渡ったバリー被告と他の2人を逮捕した。
同検察によると、バリー被告らはシリアのISISとつながりのある過激派組織を率い、テロ活動の資金を調達するためにインターネットで詐欺行為を働いたり、暗号通貨を違法に売買したという。
バリー被告の裁判は今月14日に結審した。
検察によると、バリー被告は2013年にロンドンを離れ、シリアで国際テロ組織アルカイダの一派(後のISIS)に加わった。
バリー被告はソーシャルメディアで人間の頭部を持つ写真を公開し、その名を世界に知らしめた。
また被告はシリアでISISに加わる前、ジンという名で音楽活動を行っていた。
被告はアルカイダのエジプト人工作員の息子とされる。父親は1998年にケニアとタンザニアの米大使館で224人が死亡した爆破テロに関連する事件で有罪判決を受けた。
バリー被告は父親がテロ容疑で米国に引き渡されて間もなく、音楽活動を停止した。