◎西岸地区における暴力事件はこの1年で急増し、一向に収まる気配を見せない。
イスラエル軍がヨルダン川西岸地区でパレスチナ人男性を殺害した。パレスチナ自治政府が26日、明らかにした。
それによると、イスラエル軍はナブルス近郊の難民キャンプに押し入り、武装勢力の構成員とされる容疑者の自宅を包囲し、数人を逮捕したという。
この取り締まり中に23歳の男性が死亡したようだ。
イスラエル軍の報道官は26日付けの声明で、「パレスチナ武装勢力が発砲したため、応戦した」と述べているが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
パレスチナ赤新月社(PRCS)によると、この銃撃戦に巻き込まれたパレスチナ人少なくとも2人が負傷したという。
パレスチナ自治政府は23歳の男性が胸を撃たれて死亡したと報告している。
イスラエル軍は前日にもナブルス近郊でパレスチナ武装勢力を取り締まり、その構成員とされる3人を射殺した。
西岸地区における暴力事件はこの1年で急増し、一向に収まる気配を見せない。
西岸地区と東エルサレムで今年イスラエル軍に殺害されたパレスチナ人は160人を超えた。パレスチナ人の攻撃で今年死亡したイスラエル市民は27人となっている。
西岸地区ではイスラエル軍の取り締まりに抵抗する武装グループが台頭しており、紛争に発展してもおかしくないほど治安が悪化している。
イスラエル軍と激戦を繰り広げてきたイスラム過激派組織ハマスやイスラム聖戦はパレスチナ人による攻撃を称賛しているが、犯行に関与したとは明言していない。