◎イスラエルとパレスチナの関係は昨春から急速に悪化。西岸地区などで今年イスラエル軍に殺害されたパレスチナ人は150人を超えた。
イスラエル軍がヨルダン川西岸地区でパレスチナの武装勢力とされる男を射殺した。地元当局が10日、明らかにした。
それによると、イスラエル軍はラマラ西部の町でこの男の車を止め、尋問を行ったという。男は車から降りると手榴弾を投げ、兵士に向かって発砲したとされる。
パレスチナ保健省は10日、33歳のパレスチナ人男性が射殺されたと発表したが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
イスラエル軍は今週、西岸地区の都市ジェニンで48時間にわたる軍事作戦を決行。武装勢力の拠点を破壊し、パレスチナ人少なくとも12人を殺害した。
同軍は10日、西岸地区のユダヤ人入植地の郊外で即席ロケット弾の残骸などを発見したと明らかにした。パレスチナ武装勢力はこの発表の前、ロケット弾とみられる物体を映した動画をSNSに投稿していた。
この動画に発射の様子は映っておらず、入植地郊外で見つかった残骸と動画のロケット弾が同じものかどうかは不明である。
イスラエルとパレスチナの関係は昨春から急速に悪化。西岸地区などで今年イスラエル軍に殺害されたパレスチナ人は150人を超えた。
イスラエル軍はその大部分が武装勢力の戦闘員と主張しているが、人権団体や活動家は抗議デモに参加した非武装の一般市民やジャーナリストも殺害されたと非難している。
パレスチナ人の攻撃で今年死亡したイスラエル市民は27人となっている。
イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領した。
パレスチナは東エルサレムを中心とする独立国家の建設を求めている。