◎西岸地区などで今年殺害されたパレスチナ人は150人を超えた。
イスラエル軍がヨルダン川西岸地区の都市ナブルスでパレスチナ武装勢力2人を含む3人を射殺した。パレスチナの保健当局が7日に明らかにした。
同軍は今週、西岸地区の都市ジェニンで48時間にわたる軍事作戦を決行。武装勢力の拠点を破壊し、パレスチナ人少なくとも12人を殺害した。
パレスチナ保健省によると、イスラエル軍はナブルス近郊でパレスチナ人少なくとも2人を殺害したという。
イスラエル総保安庁(Shin Bet)は7日、この武装勢力について、「国境警察の襲撃事件に関与した戦闘員であり、兵士に向け発砲したため、その場で射殺した」と声明を出した。
パレスチナ保健省は別の声明で、「西岸地区中央部の町で抗議デモに参加した市民がイスラエル軍に胸を撃ち抜かれ、死亡した」と明らかにした。
総保安庁はこの事件に触れておらず、軍も声明を出していない。
パレスチナ保健省によると、ナブルスで死亡したのは32歳と34歳の男性。パレスチナ解放人民戦線(PFLP)とアルアクサ殉教者旅団が2人を構成員と主張している。
イスラエルのガラント(Yoav Galant)国防相は7日、この取り締まりを称賛し、「イスラエル軍は過激派を根絶するために行動し続ける」と表明した。
西岸地区などで今年殺害されたパレスチナ人は150人を超えた。イスラエル軍はその大部分が武装勢力の戦闘員と主張しているが、人権団体や活動家は抗議デモに参加した非武装の一般市民やジャーナリストも殺害されていると非難している。
パレスチナ人の攻撃で死亡したイスラエル市民は7日時点で27人となっている。