◎ケベック州北部で延焼中の山火事は激しさを増している。
カナダ東部ケベック州のモントリオールで7月1日に予定されていた「カナダ・デー(独立危険日)」の花火大会の中止が決まった。地元メディアが29日に報じた。
消防によると、ケベック州北部で延焼中の山火事は激しさを増しているという。
モントリオールの花火大会を主催する団体は声明で、「公衆衛生当局のスモッグ警報が7月1日まで続くかどうかは分からないが、花火の打ち上げで新たな煙を撒き散らしたくない」と表明した。
モントリオールの遊園地ラ・ロンドも29日に予定していた花火大会を中止している。
モントリオールの公衆衛生局によると、花火大会は近隣地域に高濃度の煙を撒き散らし、山火事の煙による大気質汚染を悪化させる可能性があるという。
中央政府は山火事がPM2.5(微小粒子状物質)を拡散しているとして、モントリオールを含む東部の広い範囲にスモッグ警報を発令した。
消防によると、全国で少なくとも490件の山火事が発生し、そのうち255件は制御不能とされる。ケベック州当局は州内で110件が延焼中と報告している。
全国の焼失面積は1989年に記録した7万5596㎢を上回り、過去最悪を更新中である。
政府の推計によると、1月1日以降の焼失面積は8万㎢(北海道とほぼ同じ)に達したという。