◎南アで働く違法鉱山労働者は数千人と推定されている。
南アフリカ・ヨハネスブルグの南方約250km地点にある違法鉱山内で31人の遺体が見つかった。中央政府が23日に明らかにした。
鉱物資源エネルギー省の報道官によると、この鉱山では5月18日に爆発事故が発生し、多くの鉱夫が坑内に取り残されたという。
31人は全員、レソト王国出身者と伝えられている。
南アで働く違法鉱山労働者は数千人と推定されている。その多くが閉鎖された鉱山で石炭や鉱石などを採掘している。
鉱物資源エネルギー省の報道官はAFP通信の取材に対し、「労働許可を得ていない鉱山労働者とみられる人々がこの鉱山から少なくとも3人の遺体を運び出し、残り28人はまだ坑内に放置されている」と語った。
それによると、31人は先月18日の事故で死亡したとみられる。
この鉱山は同国最大の採掘会社であるハーモニー・ゴールド・マイニングが1990年代まで運営していた。
報道官は「すべての遺体を地上に出さなければならないが、現段階で捜索は中断されている」と説明。坑内でメタンガスが大量発生しているため、立ち入りは困難だという。
南アの鉱山や金鉱では違法試掘が蔓延し、死亡事故が多発している。生存者は不法入国者であることが多く、当局に通報すると逮捕される恐れがあるため、公になっていない事故もあるとみられる。
ヨハネスブルグ西郊クルーガースドープの違法鉱山では昨年11月に21人の遺体が見つかった。
当局によると、21人の遺体は近くにある鉱山で働く別の違法鉱山労働者が運び出したとみられる。