◎パキスタンに住むアフガン難民の大半がビザ手続きの遅れに直面している。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは20日、パキスタン政府に対し、同国に逃れたアフガン難民を恣意的に逮捕しないよう要請した。
1978~89年のソ連によるアフガン侵攻時、数百万人のアフガン人がパキスタンに逃れたと推定されている。
2021年8月のタリバンによる政権奪取時には10万人以上がパキスタンに逃亡した。タリバンは旧政府を支持した市民に恩赦を与えると発表、国外逃亡をやめるよう求めている。
パキスタンに住むアフガン難民の大半がビザ手続きの遅れに直面している。
アムネスティは世界難民の日を記念する声明でパキスタン政府に対し、タリバンの迫害から逃れたアフガン難民を含む亡命希望者の恣意的逮捕を速やかにやめるよう呼びかけた。
またアムネスティはパキスタンに住むアフガン難民の生活が極めて不安定であることに深刻な懸念を表明した。
パキスタン政府はこの声明に関するコメントを出していない。
警察は有効な書類を持たずに入国したアフガン人を逮捕し、強制送還しているようだ。
政府の統計によると、パキスタンに住むアフガン難民は370万人超。ビザ手続きを終えた者は140万人にとどまっている。
警察は今月初め、入国に必要な書類を持っていなかったとして、アフガン人250人を逮捕した。