◎ある民家には流れ玉が数十発飛び込んだと伝えられている。
メキシコ西部ミチョアカン州郊外の集落で麻薬カルテル間の抗争が勃発し、市民約700人が避難を余儀なくされた。AP通信が地元当局者の話しとして16日に報じた。
それによると、郊外の小さな集落でハリスコ州の麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」の戦闘員とみられる男たちと地元のギャングが縄張り争いを繰り広げ、銃撃戦が数時間続いたという。
APは関係者の話しとして、「銃撃戦は16日の夜明け前に始まり、避難者は周囲が明るくなるまで待機を余儀なくされた」と伝えている。
負傷者の有無は明らかになっていない。
ある民家には流れ玉が数十発飛び込んだと伝えられている。
この集落は麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」とつながりのあるギャングの支配下に置かれているとされる。
APによると、この集落で抗争が勃発したのは初めて。この抗争に巻き込まれたというツイッターユーザーは「ハリスコ新世代が攻め込んできた」と投稿しているが、真偽は不明である。
地元メディアによると、この集落を流れる河川周辺はハリスコ新世代、麻薬組織「湾岸カルテル」や「テンプル騎士団」、そして地元ギャングによる領土争いの主戦場になっているという。
ミチョアカン州の麻薬カルテルによる縄張り争いは2021年に最高潮に達し、ハリスコとその敵対勢力は爆弾を投下するドローン、ロケットランチャー、ガトリングガン、ライフル、自家製装甲車、地雷、即席爆発装置(IED)などを使って激戦を繰り広げた。
地元ギャングは陣地に塹壕を掘り、カルテルを迎え撃ったとされる。
陸軍はこれらの抗争で設置された爆発物を除去するため、地雷除去チームを派遣しなければならなかった。