◎米国とサウジによる停戦仲介は人道支援物資の安全な輸送を確立するために設定された。
スーダンの首都ハルツームなどで11日、停戦合意の失効を受け、戦闘が再燃した。
軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は4月中旬からハルツームなどの支配権を争っている。双方は米国とサウジが仲介する停戦協定に何度も合意しているが、発効以降も戦闘を続けている。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、ハルツームでは停戦合意の失効から30分も経たぬうちに空爆と砲撃が始まったという。
11日の戦闘では民間人少なくとも7人が死亡したと伝えられている。その多くが空爆に巻き込まれたとされる。
ハルツームの北方に位置するオムドゥルマン郊外の町でも戦闘が再開されたようだ。この町はチャド国境に近く、多くの住民が国境を徒歩で越え、難民キャンプに逃げ込んだ。
米国とサウジによる停戦仲介は人道支援物資の安全な輸送を確立するために設定された。両国は軍政とRSFに武器を置くよう求めている。
アルジャジーラによると、10日の24時間の停戦中、一部の援助団体は避難民の一部に支援物資を届けることができ、ハルツーム南部の市民の多くが食料などを確保するために外出することができたという。
しかし、ハルツーム北部の市民はまだ支援を受けられず、その多くが自宅に閉じこもり、戦闘が収まるのを待っているようだ。
国際移住機関(IOM)の推計によると、スーダン国内では140万人以上が避難を余儀なくされ、さらに48万人が近隣諸国に逃れたという。そのほとんどが食料や水の確保に苦労し、援助機関の支援に頼っている。
国外避難民の半数がエジプトに入ったもしくは向かっている。エジプト政府は10日、スーダン人に対するビザ規程を厳格化し、国境を越える前にビザの提示を求めると発表。女性や子供向けの免除を撤回した。