◎ホンジュラスは今年3月に中国と正式な外交関係を結び、台湾と断交した。
台湾との外交関係を断絶したホンジュラスのシオマラ・カストロ(Xiomara Castro)大統領が9日、中国・上海に到着した。
新華社通信によると、カストロ氏は習近平(Xi Jinping)国家主席と会談し、両国の関係発展に向けた計画などについて協議する予定だという。
またカストロ氏は北京に設置される在ホンジュラス大使館の落成式にも出席する予定だ。
ホンジュラスは今年3月に中国と正式な外交関係を結び、台湾と断交した。
これにより、台湾と公式の外交関係を結ぶ国は13カ国となった。
カストロ政権は台湾に25億ドルの融資を求め、これを拒否されたため中国に乗り換えたと伝えられている。
レイナ(Eduardo Reina)外相は3月、地元メディアのインタビューで、「ホンジュラスは台湾に6億ドル相当の債務再編交渉と投資を倍増するよう要請した」と述べていた。
地元メディアによると、ホンジュラスは新たな水力発電ダムを含むインフラ開発プロジェクトにおいて、中国から大規模な投資を呼び込む予定だという。中国政府は2021年1月に運用を開始した水力ダムに3億ドル近くを融資している。
カストロ氏は6日間中国にとどまり、複数の経済協定に署名するとみられる。
地元メディアによると、カストロ氏は2日間上海に滞在し、通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」の研究所と新興5カ国でつくる経済グループ「BRICS」の開発銀行本部を訪問。その後、北京に向かう予定だという。