◎この火災は3月27日に発生し、施設に収容されていた移民40人が死亡、数十人が重軽傷を負った。
メキシコ当局は2日、北部チワワ州シウダー・フアレスの移民収容施設で3月に発生した火災について、放火に関与したとされる移民1人を逮捕したと発表した。
この事件で逮捕された移民は2人目。
AP通信はこの事件に詳しい関係者の話しとして、「連邦警察はシウダー・フアレスの病院で手当てを受けていたベネズエラ国籍の男を1日遅くに逮捕した」と伝えている。
この火災は3月27日に発生し、施設に収容されていた移民40人が死亡、数十人が重軽傷を負った。
検察はこれまでに移民局のトップを含む6人を殺人罪などで起訴している。
州警察によると、強制送還されると知った移民がマットレスに火を放ち、火災を引き起こしたという。起訴された移民局の職員3人は房の鍵を閉めたまま避難したとされる。
検察は移民局のトップを含む職員らが移民を保護する責務を果たさなかったとして起訴した。
しかし、オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は犠牲者に哀悼の意を表したうえで、その責任は移民局ではなく放火犯にあると非難している。
検察はこの施設の民間警備の契約を締結する際、金銭のやり取りがあった可能性があるとして捜査している。
中央政府はこの火災を受け、全国にある中小の移民収容施設を一時閉鎖。主要施設に移民を移し、中小施設の消火設備やその他の安全対策点検を開始した。