◎州内では少なくとも14の山火事が発生し、その一部は住宅地に近づきつつある。
カナダ東部ノバスコシア州政府は31日、広い範囲で山火事が猛威を振るっているとして、中央政府や近隣州に支援を要請した。
同州政府は今週、非常事態を宣言し、住民1万6000人以上に避難指示を出した。
同州のヒューストン(Tim Houston)州首相は声明で、「同州政府は消防飛行機を含む他州からの支援を受けており、中央政府などに対し、追加支援を要請した」と述べた。
州都ハリファクス近郊では数百人の消防士が制御不能に陥った大きな山火事の延焼を食い止めようとしている。
消防によると、州内では少なくとも14の山火事が発生し、その一部は住宅地に近づきつつあるという。
ヒューストン氏は記者会見で、「ノバスコシアはかつてない危機に直面している」と語った。「私たちはあらゆる支援を必要としています...」
消防は声明で、「山火事の範囲は約837エーカー(東京ドーム72個分)に拡大し、少なくとも2つの山火事が制御不能とみなされている」と述べている。
ハリファクス当局によると、これまでに200以上の建造物(ほとんどが住宅)が全焼または損壊し、16500人近くが避難を余儀なくされたという。負傷者は確認されていない。
西部アルバータ州とブリティッシュコロンビア州でも暖気と乾燥の影響で山火事が発生した。
西部地域の石油・ガス生産量は火災の影響で減少したと報告されているが、採掘場本体は影響を受けておらず、山火事の大半が消防の制御下に置かれているようだ。
ハリファクスの山火事により、米国の東海岸と中西部の一部に煙が流れ込むと予想されている。
米国立気象局(NWS)はミシガン州の東部と西部、オハイオ州北部、ペンシルベニア州、ニュージャージー州、ニューヨーク州の一部で大気の汚染濃度が上昇するとして、大気汚染警報を発令した。