◎ポポカテペトル山は1994年に活動を活発化させ、2000~2003年、2012~2016年にかけて噴火を繰り返した。
メキシコの首都メキシコシティ近郊にある活火山「ポポカテペトル山」の活動が活発化している。
メキシコ国立防災センターは21日に警戒レベルを「イエロー(フェーズ3)」に引き上げた。
ポポカテペトル山周辺の3州は22日、市内の学校に対面授業を取りやめ、オンライン授業に移行するよう命じた。
国立防災センターによると、ポポカテペトル山の活動はこの1週間で急速に活発化したという。避難命令は出ていないものの、当局は大規模噴火の可能性があるとして、火口から半径12km圏内への立ち入りを禁じている。
メキシコシティのベニート・フアレス国際空港とフェリペ・アンヘレス国際空港はこの週末、火山灰の影響で運航を一時停止した。
22日には降灰の範囲が東方数百キロに拡大し、南東部カンペチェ州のメキシコ湾に到達した。
国立防災センターの報道官は21日の記者会見で、「警戒レベルはイエローを維持するが、フェーズを2から3に引き上げる」と述べた。
それによると、昨年9月以降のポポカテペトル山の噴火回数は565回。噴煙が数千メートルに達する噴火は3回確認されたという。
国防省は22日、いつでも陸軍兵士を現場に派遣できる態勢を取っていると声明を出した。また同省は持ち運び可能なシェルターも用意するとしている。
ポポカテペトル山の半径100km圏内では約2500万人が生活している。そのほとんどがメキシコシティの市民だ。
ポポカテペトル山は1994年に活動を活発化させ、2000~2003年、2012~2016年にかけて噴火を繰り返した。