◎メキシコでは不法移民を乗せたトラックや乗用車の事故が相次いでいる。
メキシコの警察当局は14日、北東部タマウリパス州の高速道路で大型貨物トラックと乗用車が衝突・炎上し、少なくとも26人が死亡したと発表した。
州警察によると、死者数は暫定値であり、増加する可能性があるという。
地元メディアは車線を外れ炎上する貨物トラックおよび連結トレーラーの様子を報じた。乗用車の姿は確認できなかったが、数台が巻き込まれたと伝えられている。
報道によると、貨物トラックの運転手は現場から逃走した可能性があるという。
亡くなった26人の身元は明らかになっていないが、トラックに乗っていた人々とみられる。
一部の地元メディアは目撃者の話しとして、「トラックがバンに追突し、車線を外れ炎上した」と伝えている。
メキシコでは不法移民を乗せたトラックや乗用車の事故が相次いでいる。その多くに人身売買組織が関与しており、警察は国境付近の警備を強化している。
タマウリパス州は米テキサス州と国境を接している。
米国では今週、コロナの世界的な大流行を受けトランプ政権が施行したタイトル42が期限を迎えた。これは米国内で拘束された不法入国者を入国前の国に戻し、法に基づいた亡命申請の機会を与えるものである。
バイデン政権は今年1月、タイトル42終了後の混乱に対処する取り組みの一環として、不法入国者を取り締まる新たな規則を発表した。
この規則はキューバ、ハイチ、ニカラグア、ベネズエラの亡命希望者を毎月3万人受け入れ、2年間の労働許可を与えるとしているが、許可を得るためには身元確認を含む「正規の入国手続き」をクリアしなければならない。
メキシコの米国境にはタイトル42失効で「亡命しやすくなる」と勘違いした移民が殺到している。
人権団体はバイデン政権が1月に強化したタイトル8を「非人道的」と非難している。
タイトル8の強化により、米国への不法入国を繰り返した移民は5年から20年間、米国への入国や難民申請を禁じられる可能性および、刑事責任を問われる場合がある。