◎メキシコ国内で押収された動物は私立または公立の動物園・保護区に移される。
メキシコの検察当局は22日、麻薬カルテルの支配下に置かれる町でトラ10頭、ジャガー6頭、ライオン5頭などを押収したと発表した。
それによると、陸軍は世界最大の麻薬組織「シナロアカルテル(Sinaloa Cartel)」の縄張りである西部ハリスコ州の施設を捜索し、動物を押収したという。
米当局は先週、シナロアカルテルの麻薬王「エル・チャポ」ことグスマン(Joaquin Guzman)受刑者がライバル組織の構成員をトラに食べさせていたと明らかにした。グスマンは米国で終身刑に服している。
メキシコ当局は施設の詳細を明らかにしていない。
しかし、AP通信によると、捕り物の舞台となったハリスコ州郊外の集落は過去に集団墓地が発見されたり、カルテルの処刑の舞台になったことで知られている。
陸軍と警察の合同部隊はこの施設でラマ、鹿、鳥類なども押収した。
動物たちは施設の広大な敷地やケージで飼育されていたという。
飼育されていた理由は不明だが、動物たちは一匹残らず押収されたようだ。逮捕者が出たかどうかは明らかになっていない。
2013年にハリスコ州で発見された集団墓地には少なくとも65人の遺体が埋められていた。遺体の身元は明らかになっていないものの、当局はシナロアカルテルに処刑された敵対組織の戦闘員やその支配に反対した市民と考えている。
メキシコ国内で押収された動物は私立または公立の動物園・保護区に移される。