◎被告は昨年末にマドリードのウクライナ大使館、米国大使館、サンチェス首相の事務所などに手紙爆弾を送り付けた。
2022年11月30日/スペイン、首都マドリード、在スペイン・ウクライナ大使館前(Paul White/AP通信)

スペイン地裁は14日、首都マドリードの在ウクライナ大使館などに爆発物の入った手紙を送ったとして逮捕・起訴された男(74歳)の保釈を許可した。

マドリード地裁は保釈の条件として、毎週裁判所に出頭し、パスポートを所持せず、国内にとどまる必要があるとしている。

判事はこの決定について、「被告は前科がなく、国外逃亡や新たな犯罪を犯す可能性はない」と説明した。公判日は決まっていない。

被告は昨年末にマドリードのウクライナ大使館、米国大使館、サンチェス(Pedro Sanchez)首相の事務所などに手紙爆弾を送り付けたとして、1月に逮捕された。

ウクライナ大使館の職員がこれを処理する際、軽傷を負った。

警察は1月の声明で、「容疑者の自宅を捜索し、爆弾を作ったとみられる工房を発見した」と述べていた。

一方、内務省は当時、「容疑者は綿密な計画を立てて手紙爆弾を送りつけた」という見方を示していた。

マドリード地裁によると、被告はテロ目的の爆発物製造・使用で起訴された。このうち2件は政府関係者を狙ったものであり、加重犯に分類された。

6つの手紙爆弾は11月と12月に送られ、爆弾処理班が対応に当たった。

処理班は米国大使館、首相事務所、国防省、マドリード郊外の空軍基地内にあるEU施設、ウクライナに供与する手榴弾を製造する北東部の軍需工場に届いた手紙爆弾を処理。ケガ人はでなかった。

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