◎ポーランドが保有するミグ29の一部は旧東ドイツで製造されたものであり、その供与にはドイツ政府の許可が必要であった。
ドイツ政府は13日、ウクライナに旧ソ連製のミグ29(Mig-29)戦闘機5機を供与するというポーランドの要請を承認した。
ポーランドが保有するミグ29の一部は旧東ドイツで製造されたものであり、その供与にはドイツ政府の許可が必要であった。
ピストリウス(Boris Pistorius)国防相は声明で、「連邦政府の決定を歓迎する」と述べている。
ポーランドはウクライナへの戦闘機供与を早くから提案していた。
ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領は1週間前に首都ワルシャワを訪問した際、戦闘機の供与についても協議していた。
ドゥダ(Andrzej Duda)大統領は会談の共同記者会見で、「ウクライナにミグ4機を供与し、別の4機を引き渡し中、さらに6機を準備している」と明らかにしていた。
スロバキアもミグの供与を約束。3月下旬に4機引き渡し、合計13機を送るとしている。
ウクライナ空軍はミグの操縦に慣れており、すぐ実戦配備できる。
ゼレンスキー氏は数カ月前から戦闘機、防空システム、砲弾、その他の装備品の供与を西側の同盟国に働きかけてきた。
ウクライナ軍は春の反攻に向けた準備を進めているとみられる。米シンクタンク戦争研究所は「西側の兵器供与の速度が作戦に影響を与える可能性がある」と指摘している。
ゼレンスキー氏は13日のビデオ演説で「私たちは強力な行動を準備している」と述べ、反転攻勢の準備が進んでいると示唆した。
またゼレンスキー氏は「西側の兵器納入を心待ちにしている」と強調した。「強力な同盟国の兵器が勝利を近づけると確信しています...」
ドイツ通信社(dpa)によると、ピストリウス氏は13日、訪問先の西アフリカ・マリで「今日中にポーランドに通知する」と述べたという。
ドイツ自身はウクライナに戦闘機を供与していない。