◎倒壊の原因は爆発と伝えられているが、原因は分かっていない。
フランス南部の港町マルセイユで9日、アパートが倒壊し、5人が負傷、8人が行方不明になった。
倒壊の原因は爆発と伝えられているが、原因は分かっていない。アパートは9日の午前0時40分頃(現地時間)に倒壊。隣接する建物2棟も被害を受けた。
パヤン(Benoit Payan)市長は記者団に対し、「住民が下敷きになった可能性が高い」と述べた。
AFP通信によると、付近の住民約200人が避難したという。
100人以上の消防士が消火活動にあたり、9日の夕方にはほぼ鎮火した。
マルセイユ警察の広報担当は記者団に、「炎が行方不明者の捜索を妨げている」と語った。それによると、このアパートには若いカップルなどが住んでいたという。
消防は救助犬も動員したが、火災の影響で行方不明者の捜索は遅々として進まなかった。
パヤン氏は「犠牲者が出ることを覚悟しなければならない」と述べた。
9日に現場を視察したダルマナン(Gerald Darmanin)内相は記者団に、「現時点で分かっていることは限られている」と述べ、現場で対応に当たった消防と警察に謝意を示した。
マルセイユ警察は声明で、「アパートの住民8人と連絡が取れない」とし、爆発の原因については「ガス漏れの可能性が高い」と述べている。
AFPは目撃者の話を引用し、「爆発の後、ガスの臭いがした」と伝えた。
一方、マルセイユの市当局は声明で、「この建物は倒壊の恐れがある建物に該当せず、過去の立ち入り検査もクリアしている」と報告した。
マルセイユでは2018年の建物倒壊事故で8人が死亡している。倒壊した2棟は労働者層が多く住む地区にあり、建設基準は満たしていたものの、ひどく劣化していた。