◎Sadai Banowanはアフガンで唯一の女性が運営するラジオ局であり、10年ほど前に開局。スタッフ8人のうち6人が女性である。
アフガニスタンを統治するタリバンは7日、北東部バダクシャン州の女性が運営するラジオ局「Sadai Banowan」が放送を再開したと発表した。
同局は先週、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramdan)」中に音楽を流したとして閉鎖を命じられていた。
Sadai Banowanはアフガンで唯一の女性が運営するラジオ局であり、10年ほど前に開局。スタッフ8人のうち6人が女性である。
バダクシャン州の勧善懲悪省は声明で、「Sadai Banowanはイスラム国家の法律と規則に従い、あらゆる音楽の放送を止めることに同意したため、6日に活動再開を許可された」と述べている。
Sadai Banowanの責任者は7日、AP通信の取材に対し、「タリバン職員との約束後、放送再開を許可された」と語った。
首都カブールに拠点を置くジャーナリスト協会はSadai Banowanの放送再開を歓迎した。
APによると、同協会はタリバンとSadai Banowanの協議を仲介したという。
タリバンの勧善懲悪省はシャリア(イスラム法)に違反する国内の報道機関やジャーナリストを厳しく取り締まっている。
2021年8月の政変後、多くのジャーナリストが職を失った。ジャーナリスト協会によると、多くの国内メディアが資金不足あるいはスタッフが国外に逃亡したため、閉鎖を余儀なくされたという。
タリバンは女性のNGO就労や中等教育などを禁じているが、音楽は公式には禁じていない。
1990年代後半の旧タリバン政権は国内のテレビ・ラジオ・新聞をほぼ全て禁じていた。