◎ダシルバ氏と習主席の首脳会談は28日に予定されていた。
ブラジル大統領府は25日、ダシルバ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領が肺炎にかかったため、中国への訪問を取りやめたと発表した。
同大統領府は医師の診断書を引用し、「大統領はインフルエンザのような症状で首都ブラジリアの医療機関に入院し、A型インフルによる細菌性・ウイルス性の気管支肺炎と診断された」と述べている。
それによると、医師らは25日にダシルバ氏の健康状態を再チェックし、体調は改善されたものの、肺炎が治るまでは訪中を延期するよう勧告したという。
大統領府は中国当局にも連絡を入れ、肺炎が治り次第訪問することを希望していると伝えた。
ダシルバ氏は24日に閣僚、上院議員、数百人のビジネスパーソンを引き連れ、同国最大の貿易相手国である中国を初めて訪問し、習近平(Xi Jinping)国家主席らと会談する予定だった。
ダシルバ氏と習主席の首脳会談は28日に予定されていた。
大統領府が23日に出した声明によると、両首脳は貿易、投資、気候変動などに関する20の二国間協定に締結する予定であった。
ダシルバ氏は1月にアルゼンチン、2月に米国を訪問し、外国訪問を好まなかったボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領とは異なる外交政策を取っている。