◎雪崩が発生したのは北部のフランス国境付近。2人はバックカントリースキー中に雪崩に巻き込まれたとみられる。
イタリア当局は19日、西欧最高峰モンブラン(標高4807m)の近くで雪崩に巻き込まれたスキーヤー2人の捜索を行っていると発表した。
山岳救助隊によると、雪崩が発生したのは北部のフランス国境付近。2人はバックカントリースキー中に雪崩に巻き込まれたとみられる。
モンブランの南東麓に位置するクールマイヨールの市長は地元テレビ局の取材に対し、「雪崩はクールマイヨールから数キロ離れた地点で午後1時頃(現地時間)に発生し、生還した2人が警察に通報した」と語った。
市長によると、現場周辺には低い雲が垂れ込め、ヘリで接近することはできなかったという。
市長は「救助隊はスノーモービルで現場に向かったが、すでに通報から数時間経過しているため、2人が生きている可能性は極めて低い」と述べた。
また市長は雪崩に遭遇した4人はガイドと一緒に行動せず、アバランチエアバッグを含む適切な装備も持っていなかったと明らかにした。
救助隊の広報担当によると、アバランチエアバッグ(雪崩に流された際、リュックに内蔵されたバルーンがふくらみ、埋没を防いでくれる)を持っていたとしても、事故発生から数時間が経過すれば生存率は大きく下がるという。
欧州雪崩警報サービスによると、この地域の19日の雪崩警戒レベルは5段階中3の「高」であった。