◎ペルーの一部地域ではカスティジョ容疑者(前大統領)の逮捕に抗議する小規模なデモや暴動が続いている。
2023年2月23日/ペルー、首都リマの大統領府、ボルアルテ大統領(Getty Images/AFP通信)

ペルーのボルアルテ(Dina Boluarte)大統領は24日、メキシコのオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領の発言を受け、駐メキシコ大使に帰国を命じた。

オブラドール氏は24日朝の定例記者会見で、「偽物の大統領(ボルアルテ氏)の支持率が15%、不支持率が85%という世論調査を見た」と語った。

前大統領のカスティジョ(Pedro Castillo)容疑者は昨年12月、議会を一時的に解散し、「特別緊急政府」を設置するとテレビ演説で発表したものの、議会の弾劾投票で罷免され、反逆罪で逮捕された。

その後まもなく、副大統領のボルアルテ氏が同国初の女性大統領に就任した。

オブラドール氏は同じ左派のカスティジョ氏への支持をたびたび表明している。

オブラドール氏は記者団に対し、「ペルーの大統領は銃弾と剣で市民を弾圧し、国を統治しようとしている」と語った。

またオブラドール氏は「与党議員の不支持率は90%に達したという世論調査に困惑している」と述べた。

その後、ボルアルテ氏は声明で、「メキシコ大統領のペルー内政に干渉する発言や、我が国の憲法・民主主義を疑問視する容認しがたい発言を拒否する」と述べ、駐メキシコ大使に帰国を命じたと明らかにした。

またボルアルテ氏はペルーとメキシコの外交関係について、代理大使レベルに引き下げると表明した。

ペルーの一部地域ではカスティジョ容疑者の逮捕に抗議する小規模なデモや暴動が続いている。

地元の人権団体などによると、デモ関連の死者は確認できているだけで60人に達し、そのうち48人は治安当局との衝突で死亡した民間人。11人は道路封鎖に関連した交通事故死。1人は警察官で、パトカー内で焼死した。

ペルーのメディアによると、ボルアルテ氏の支持率を確認する世論調査は最近行われていない。

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