◎2017年1月18日、中部アブルツォ州郊外の町にあるホテルが雪崩に巻き込まれ、宿泊客とスタッフ合わせて29人死亡した。
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イタリアの地方裁判所は23日、6年前に発生した雪崩事故に関連する裁判で25人の被告に無罪判決を言い渡した。
2017年1月18日、中部アブルツォ州郊外の町にあるホテルが雪崩に巻き込まれ、宿泊客とスタッフ合わせて29人死亡した。
国営イタリア放送協会(RAI)によると、この災害で地元の役人やホテルのオーナーを含む30人が過失致死傷などで起訴されたという。
アブルツォ州の地裁は23日、被告30人のうち25人に無罪、残り5人には捜索隊の移動ルートを確保しなかったなどとして実刑判決を言い渡した。
RAIによると、判決文が読み上げられた後、生存者と犠牲者の遺族から「恥を知れ!」「人殺し!」と叫び声が上がったという。
検察は控訴する意向を示しているようだ。
生存者のひとりで妻を亡くした男性はRAIの取材に対し、「オーナーと役人は雪崩が起きると予見し、警告を出せたはずだ」と語った。
RAIによると、有罪判決を受けた前市長は「ホテルが雪崩が発生しやすい斜面にあるにもかかわらず、避難を促さず、ホテルに営業禁止を求めなかった」として懲役2年8カ月を言い渡された。
さらに自治体職員2人には「ホテルに続く道路の状況を適切に監視せず、除雪作業を怠った」として、それぞれ3年4ヶ月の刑が言い渡された。
虚偽の供述をした罪で起訴されたホテルの元支配人とホテルの工事に関与した専門家にはそれぞれ6ヶ月の刑が言い渡された。
裁判は2019年に始まり、コロナの影響で遅れが生じていた。