◎インドのチーターは1940年代後半の開発で生息地を奪われ、絶滅した。
インド当局は18日、南アフリカのチーター12頭が同国の空港に無事到着したと発表した。
インドは絶滅危惧種に指定されているチーターを保護するプログラムを進めており、昨年9月にはナミビアからチーター8頭を受け取っている。
インドのチーターは1940年代後半の開発で生息地を奪われ、絶滅した。専門家によると、チーターの個体数はほとんど国で減少しているが、南アは例外で、個体数は増える一方、生息地が不足している。
インドの最高裁は2020年、アフリカのチーターを国内に持ち込み繁殖させるという政府の方針を支持した。
インド空軍は18日にツイッターを更新。「チーターズはヨハネスブルグから10時間のフライトを経て、無事到着した」と報告した。
12頭はヘリで中部マディヤプラデシュ州のクノ国立公園に移された。
クノ国立公園の所長によると、12頭は検疫用施設で健康チェックを受ける予定だという。
12頭は昨年7月から狭い施設で検疫生活を送ってきた。野生動物の専門家は12頭が半年以上隔離生活を送っていることに懸念を示し、体力や健康に悪影響が出る恐れがあると指摘している。
クノ国立公園の所長は「12頭の健康に留意する」としている。
政府はチーター再導入プロジェクトについて、「地域経済の発展と生態系の回復に役立つ」と太鼓判を押している。
しかし、そこに存在しない動物の導入には常にリスクが伴い、他の固有種に影響を与える可能性があると警告する専門家もいる。