◎フォーブスさんは南アを代表するラッパーであり、AKAとして活動し、同国でいくつかの賞を受賞した。
南アフリカのラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は17日、港湾都市ダーバンで射殺されたキーナン・フォーブス(Kiernan Forbes)さんの国葬を否定した。
フォーブスさんは南アを代表するラッパーであり、AKAとして活動し、同国でいくつかの賞を受賞。米国のBETアワード(Black Entertainment Television)やMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードにも何度かノミネートされるなど、世界で注目を集めていた。
警察当局によると、フォーブスさんと友人の男性は11日にダーバンのナイトクラブ近くで2人組に撃たれたという。友人も死亡、容疑者は捕まっていない。
フォーブスさんは生前、同国における外国人嫌悪を公の場で否定した数少ない著名人のひとりだった。
ハウテン州のレスフィ(Panyaza Lesufi)知事はこのような背景から、ラマポーザ氏にフォーブスさんの国葬を許可するよう書簡を出した。
レスフィ氏は記者会見で、「私たちはフォーブスさんに何らかの栄養を与えたいと考えている」と語った。
またレスフィ氏はフォーブスさんに敬意を表し、ラマポーザ氏に国葬および半旗の掲揚を許可するよう求めた。
地元メディアによると、大統領府はこの要請を断ったという。断った理由は公にされていない。
フォーブスさんの追悼式は17日に行われた。葬儀は18日に予定されており、SNSでライブストリーミングされる予定だ。
ツイッターには「俺たちのAKAを国葬で葬ろう」「マンデラ(Nelson Mandela)大統領のような国葬がふさわしい」といった意見が寄せられたが、大多数のユーザーは懸念を表明している。
反アパルトヘイト(人種隔離政策)運動の象徴である故ツツ(Desmond Tutu)元大主教の国葬は昨年1月1日に執り行われた。