◎メキシコ移民の送金額はコロナのパンデミックが始まった頃から31カ月連続で増加している。
米国を目指す中南米の亡命希望者(Getty-Images)

メキシコ中央銀行は1日、同国の移民による昨年の送金額が2021年比で13.4%増加し、585億ドルに達したと発表した。

専門家によると、米国などで働くメキシコ移民の8~9割が母国に家族や親族を残しているという。

中銀は声明で、「送金額は過去最高を大幅に更新した」と述べているが、伸び率は鈍化している。2021年の送金額は516億ドル、2020年比で27.1%増という驚異的な伸びを示していた。

地元メディアによると、▽米国の経済成長の鈍化▽インフレ▽メキシコ・ペソ高が伸び率を押し下げた可能性が高いという。

出稼ぎ労働者の送金額は石油輸出、観光業、製造業輸出を含む他の外貨獲得源の大半を上回っている。

メキシコの出稼ぎ労働者送金額は世界2位。1位はインドで、毎年1000億ドル以上を本国に送金している。中国はコロナの影響で大幅に減少したようだ。

ただし、母国を離れて奮闘する移民が豊かになったわけではない。メキシコ中銀によると、1人あたりの平均送金額は400ドルに満たない。

メキシコ移民の送金額はコロナのパンデミックが始まった頃から31カ月連続で増加している。

メキシコ中銀は声明の中で、「2023年の世界経済は鈍化すると予想されており、送金額は引き続き増加するが、成長は鈍化すると見込んでいる」と述べている。

メキシコのGDPにおける送金の割合は過去10年間でほぼ倍増している。2010年は2%、2020年は3.8%だった。

メキシコで送金を受け取っている世帯の割合は2010年時点で3.6%。これも5.1%に上昇した。

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