◎タリバンはNGOにシャリア(イスラム法)とアフガンの文化を受け入れ、「服装規定」を遵守するよう求めている。
アフガニスタン当局は24日、北東部地域などを襲った寒波により、少なくとも124人が凍死したと明らかにした。
タリバンの報道官によると、今回の寒波は10年に一度レベルで、この2週間で124人の死亡が確認され、家畜約7万頭が死んだという。
アフガン市民の大半がNGOの支援を受けて生活しているものの、タリバンが女性のNGO就労を禁じたことで、主要なNGOは活動停止を余儀なくされている。
タリバンのムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官はツイッターに声明を投稿。「政府は被災地に必要な支援を送っている」と述べた。
タリバンは凍死者が出ているにもかかわらず、就労禁止令を維持する意向を示している。
首都カブールの防災担当者はAP通信の取材に対し、「多くの地域と連絡が取れず、道路も寸断されている」と語った。軍は被災地にヘリを派遣したが、山間部の集落には近づけなかったと報告している。
ムジャヒド氏は「今後2週間の気温は上昇すると予想されている」と述べる一方、「多くの市民と家畜が犠牲になっていることに胸が痛む」とした。
北東部バダフシャン州で活動するNGO職員はツイッターに、「寒さで命を落とした人々の大半は羊飼いや農村部の住民で、医療を受けることができなかった」と投稿している。
「山間部に住んでいる人たちが心配です。山間部につながる道路のほとんどが雪で封鎖されています。ある地域では車の立ち往生で凍死者が出ました...」
アフガンの冬はいつも厳しいが、予報官によると、今年の寒波は過去10年で最悪だという。
今冬の救援活動はタリバンの政令の影響を強く受けている。
国際協力NGOケア・インターナショナル、ノルウェー難民協議会(NRC)、セーブ・ザ・チルドレンなどの主要NGOが活動を停止した結果、一部地域で食料や医薬品の配布が滞りつつあるようだ。
しかし、タリバンはNGOにシャリア(イスラム法)とアフガンの文化を受け入れ、「服装規定」を遵守するよう求めている。
タリバンの高官は地元メディアのインタビューで、「男性がいるので、服装規定を守らない女性がNGOに参加しなくても大丈夫だ」と主張していた。「多くの男性がNGOで働いています。ルールを守らない女性は必要ありません」
国連の人道問題担当と国連アフガン支援団(UNAMA)は禁止令を回避する方法を見つけるためにタリバンと交渉を続けている。