◎グスマンは20年以上に渡って殺人と騒乱を主導したとして、2019年に終身刑が確定した。
メキシコ、麻薬王「エル・チャポ」ことグスマン容疑者(Getty Images)

メキシコオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は18日、米国で終身刑に服している悪名高い麻薬王「エル・チャポ」ことグスマン(Joaquin Guzman)受刑者のメキシコ送還要請を検討していると明らかにした。

グスマンは20年以上に渡って殺人と騒乱を主導したとして、2019年に終身刑が確定した。

グスマンの弁護士は地元メディアの取材に対し、「グスマン氏は日光、面会、おいしい食事、医療を保証されない劣悪な環境下に置かれている」と語った。「グスマン氏は米国の刑務所を強制収容所と呼んでいます...」

在米・メキシコ大使館はツイッターに声明を投稿。「この問題に関するメールをグスマン受刑者の弁護士から受け取り、外務省に転送した」と述べている。

オブラドール氏は18日の記者会見でグスマンの送還要請を「検討する」と述べた。「受刑者であろうと、基本的人権は保障しなければなりません...」

米国とメキシコは有罪判決を受けた受刑者が「母国で刑期を全うする」ことを認める協定を結んでいる。

しかし、グスマンの犯罪、刑期、そしてリスクを考えると、この協定が適用されるかどうかは不明だ。

一部のアナリストはメキシコに送還すれば麻薬カルテルの襲撃を誘発する可能性があると指摘している。

グスマンは麻薬組織「シナロアカルテル(Sinaloa Cartel)」の最高幹部で、対立する複数の麻薬カルテルやギャングに狙われている。

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