◎スペイン政府とカタルーニャ州政府の指導者は2017年の違法住民投票以来続く対立を解消する協議を進めることで一致している。
スペインの最高裁判所は12日、カタルーニャ自治州のプチデモン(Carles Puigdemont)元首相に対する扇動罪を取り下げた。
国営RTVEテレビによると、判事は同国の刑法が一部改正されたことを受け、2017年の違法住民投票に関与したカタルーニャ自治州政府関係者の罪を問うことはできないと判断したという。
しかし、最高裁は横領罪と不服従の罪に関しては、地裁の決定を支持した。
つまり、5年前に国外に逃亡したプチデモン氏とその仲間たちは帰国すれば裁判を受けることになる。プチデモン氏は現在ベルギーに住んでおり、欧州議会議員を務めている。
スペイン政府による身柄引き渡し要求はすべて失敗に終わっている。ベルギー当局がスペイン最高裁の判決にどのように反応するかは不明だ。
スペイン政府は先月、カタルーニャ州の独立を目指す政党の議会活動を認め、この地域の緊張を緩和するための改革を承認した。
政府とカタルーニャ州政府の指導者は2017年の違法住民投票以来続く対立を解消する協議を進めることで一致している。
分離独立派は独立の是非を問う住民投票で地滑り的勝利を収めたが、反対派は投票をボイコットしていた。最高裁はこの投票を違憲と裁定している。
この住民投票を主導した政治家や活動家12人のうち9人が扇動罪や横領罪などで有罪判決を受けている。
サンチェス(Pedro Sánchez)首相は2021年、この9人に恩赦を与えた。