◎現場はアフガン国境近くの集落。警察は現場から逃走した2人組を追跡している。
パキスタンの警察当局は6日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州でオートバイに乗った武装集団がパトカーに向かって銃を乱射し、警察官2人を射殺したと発表した。
地元メディアによると、パキスタンのタリバン運動(TTP)が犯行声明を出したという。
地元警察によると、現場はアフガン国境近くの集落。警察は現場から逃走した2人組を追跡している。
TTPとアフガン・タリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPはかつてパキスタン南西部バルチスタン州に拠点を置き、現在はアフガンの山岳地帯に潜伏していると伝えられている。
TTPの指導者や戦闘員の多くは、タリバンによる政権奪取以来、アフガンに聖域を見出し、公然と生活しているようだ。
この問題に詳しい専門家によると、タリバンはTTPに銃器や弾薬を供与している可能性が高いという。しかし、タリバンはTTPとのつながりを否定している。
パキスタンは過去20年の間に数え切れないほど過激派の攻撃を受けてきたが、TTPと政府の停戦協定が失効した昨年11月以降、暴力は増加傾向にある。
TTPは現在、カイバル・パクトゥンクワ州で爆弾テロや襲撃を繰り返している。
一部のアナリストはパキスタン軍がアフガン国境に面する同州とバルチスタン州で新たな軍事作戦を展開する可能性があると指摘している。
地元メディアはTTP報道官の声明を引用し、「2つの地域で要員を射殺した」と報じた。
カイバル・パクトゥンクワ州の中心部ではテロと軍事作戦の両方に反対する抗議デモが行われ、数千人が参加した。
デモの主催者は政府に対し、住民の生活に影響を与えるような軍事作戦は控えるよう要請した。
パキスタン軍は2013年から2017年にかけて、アフガン国境付近で大規模な軍事作戦を展開し、住民数百万人が避難を余儀なくされた。