◎イスラエル軍がダマスカスの空港を空爆したのは7カ月ぶり。
2018年/シリア、首都ダマスカス、イスラエル軍のミサイル攻撃(AP通信)

シリア軍は2日、イスラエル軍が首都ダマスカスの国際空港にミサイルを撃ち込み、兵士2人が死亡、2人が負傷したと発表した。

国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、この攻撃で空港は使用不能になったという。

イスラエル軍がダマスカスの空港を空爆したのは7カ月ぶり。地元メディアによると、政府はシリア軍の報告に関する声明を出していない。

イスラエルはアサド(Bashar al-Assad)大統領の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、作戦を実行したと認めたことはほとんどない。

しかし、イスラエル軍はアサド政権とつながりのあるレバノンのイスラム過激派組織ヒズボラや、イランとつながりのある複数の民兵を攻撃していることはおおむね認めている。

イスラエル軍はイランやヒズボラから輸出された兵器の到着を阻止するために空港を空爆しているとみられる。

一方、イギリスに本拠を置くNGO「シリア人権監視団」は2日、ダマスカスの空港と南方にある武器庫が攻撃を受け、少なくとも4人が死亡したと報告した。

イスラエル軍による昨年6月のダマスカス空港空爆では滑走路やインフラが破壊され、運用再開に2週間要した。

9月には北部アレッポの空港が攻撃を受け、数日閉鎖された。

2021年末にはイスラエルの戦闘機から発射されたミサイルが西部ラタキアの港を襲い、コンテナに命中。大火災が発生した。

イランの支援を受ける民兵はアサド氏に有利な勢力を支援し、内戦をより有利に進めようとしている。

イスラエル政府はシリア北部国境付近にイランまたはそれとつながりがある民兵が存在することを許さず、「イランの存在はシリア領内への攻撃強化を意味する」と述べている。

シリア内戦の犠牲者は40万人近くに達し、国土の大部分は廃墟と化した。国連によると、人口の半数以上が避難民となり、数百万人がトルコなどの近隣諸国に逃亡したという。

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