◎今年ヨルダン川西岸と東エルサレムで殺害されたパレスチナ人は150人近くに達した。
パレスチナ通信(WAFA)は17日、ヨルダン川西岸地区の検問所付近でパレスチナ人の兄弟がイスラエル人の車にひき殺されたと報じた。
WAFAによると、イスラエル人が運転する車はナブルスの南にある検問所で兄弟を「故意に」ひいたという。
イスラエル政府の報道官は声明で、「兄弟の遺体はナブルスの医療機関に搬送され、その後、地区の別の病院に移された」と明らかにした。
WAFAによると、死亡した兄弟と別の3兄弟が乗る車は検問所近くで故障したという。兄弟は車外で点検、修理を行っていたとされる。
そこにイスラエル人が運転する車が突っ込み、ひとりが即死、もうひとりは脚を切断する大怪我を負い、医療機関に搬送されるも、まもなく死亡した。
イスラエル政府によると、事故を起こした車は現場から逃走したという。
兄弟が住んでいた地区は17日、ストライキを決行すると発表し、イスラエル政府に容疑者を差し出すよう命じた。
パレスチナ自治政府の報道官はこの事件を「ファシストによる凶悪犯罪」と呼び、イスラエル政府を非難した。
報道官は声明の中で、「パレスチナ政府と国民は侵略軍の凶悪犯罪に立ち向かうことを再確認した」と述べている。
イスラエル軍は先月、西岸地区のキャンプ近くで投石攻撃を仕掛けたとされる兄弟を射殺した。
今年ヨルダン川西岸と東エルサレムで殺害されたパレスチナ人は150人近くに達した。