◎ライ氏は1989年の天安門事件の犠牲者を追悼する集会に参加した国家安全維持法違反で服役している。
香港のメディア王、ジミー・ライ氏(Getty Images/AFP通信)

香港の裁判所は10日、民主派の現地紙創業者でメディア界の大物、ジミー・ライ氏(黎智英、Jimmy Lai)氏に禁固5年9カ月の実刑判決を言い渡した。

ライ氏は10月、事務所オフィスを違法に転貸借した疑いで起訴された。

判事はライ氏を批判し、反省の色が見えないと述べた。

弁護団は検察の主張を否定し、何も悪いことはしていないと反論したが、訴えは届かなかった。

ライ氏は1989年の天安門事件の犠牲者を追悼する集会に参加した国家安全維持法違反で服役している。

ライ氏の家族は弁護士を通じて声明を発表。ライ氏が英国籍を保有していることに触れ、「イギリス政府が支援してくれなかったことを残念に思う」と述べた。

また家族はライ氏にかけられた疑いをすべて否定し、「民主主義のために立ち上がった人はひとり残らず刑務所に収監される」と非難した。

ライ氏は安全保障に関する別の裁判で終身刑を言い渡される可能性がある。

この裁判は12月1日に始まる予定だったが、ジョン・リー(李家超、John Lee)行政長官の要請により、延期された。

中国共産党の国家安全維持法は民主化を求めるデモ参加者を問答無用で起訴できる。

この法律により多くの著名な活動家が逮捕された。

ライ氏は禁固刑だけでなく、200万香港ドル(約3500万円)の罰金刑も科された。

ライ氏の弁護団は判決を批判し、「当局はライ氏を見せしめにしている」と指摘した。「当局は一連の裁判で活動家を黙らせ、ライ氏の信用を失墜させ、中国と香港を批判すればただでは済まないというメッセージを送っています...」

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