◎首都コロンボは霧がかかったような状態となり、スモッグ濃度は健康に影響を及ぼすレベルまで上昇した。
スリランカ当局によると、全国の大気の状態が非常に不安定となり、首都コロンボなどの都市部で光化学スモッグ濃度が急上昇したという。
政府は9日、全国の学校に休校を命じ、市民に外出を控えるよう呼びかけた。
気象庁によると、ベンガル湾で発達中の低気圧が全土に大雨と強風をもたらし、隣国インドの光化学スモッグが大量に流れ込んできたという。
コロンボは霧がかかったような状態となり、スモッグ濃度は健康に影響を及ぼすレベルまで上昇した。
環境モニタリングを行っている国家機関は声明で、「進行中の大気汚染は我が国の大気汚染物質と隣国インドから流れ込んできたスモッグが引き起こした」と述べている。
政府報道官は記者会見で、「全土でスモッグが確認されており、健康被害を引き起こす可能性がある」と述べ、市民に外出を控え、屋外で活動する時はマスクを着用するよう求めた。
また報道官は、「この状態は2週間ほど続く可能性がある」と警告した。
同国ではこの2日間、各地で大雨による冠水被害が報告され、少なくとも2人が死亡、2人が負傷したと伝えられている。コロンボ郊外では民家数十戸が倒木被害を受けた。
気象庁によると、ベンガル湾の低気圧は9日の時点で同国の北東約230kmの地点に位置し、インドに向かって移動する可能性が高いという。