◎野党候補5人が現職のトカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領に挑戦した。
カザフスタンで20日、大統領選の投票が行われた。
選挙管理委員会によると、投票率は国内15地域のうち10地域の投票が締め切られた時点で69%。
野党候補5人が現職のトカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領に挑戦した。
国営テレビの出口調査によると、トカエフ氏の再選は固いとみられる。トカエフ氏は選挙活動をほとんど行わず、公務を優先して大統領選討論会にも参加しなかった。
連邦議会は9月、憲法を一部改正し、大統領の任期を5年から7年の1期限りに変更している。
カザフは旧ソ連構成国のひとつでロシアの同盟国だが、ウクライナの4州併合を認めておらず、侵攻にも不満を示している。
報道によると、ロシアが予備役の動員令を出して以来、ロシア人数十万人がカザフに逃亡したという。
カザフ政府は入国したロシア人について、「国際手配リストに載っていない限り、保護する」とし、送還要請にも応じないとしている。
トカエフ氏はナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)前大統領の後任として2019年に大統領に就任した。
30年以上国を率いたナザルバエフ氏は退任後まもなく安全保障理事会のトップに就任。影響力を保持した。
しかし、トカエフ氏は今年1月の暴動にナザルバエフ氏の権力保持への不満が含まれていたことを踏まえ、ナザルバエフ氏をそのポストから外し、政治・経済改革に着手した。この暴動では警察官を含む220人以上が死亡している。
トカエフ氏は2019年、ナザルバエフ氏に敬意を表し、首都名をアスタナからヌルスルタンに改称したものの、連邦議会は9月、首都名をアスタナに戻した。
同じく9月にはナザルバエフ氏の甥の一人が横領罪で6年の実刑判決を受けた。