◎11月22日実施予定。対象は政府機関、医療機関、港湾施設、学校など。
南アフリカ最大の労働組合である公務員協会(PSA)は17日、賃上げを要求する全国一斉ストライキを実施すると発表した。
PSAは声明で「ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は公務員の声に耳を傾けなければならない」と述べている。
与党「アフリカ民族会議(ANC)」は来月中旬に会合を開き、2024年の大統領選でラマポーザ氏の2期目挑戦を支持するかどうかを決める予定だ。
組合員約23万5000人を代表するPSAは11月22日に全国一斉ストを決行するとしている。対象は政府機関、医療機関、港湾施設、学校など。
地元メディアによると、首都プレトリアやヨハネスブルグでは賃上げを求める数百人規模のデモが続いているという。
PSAは声明で、「組合員はインフレによる生活費の高騰に直面しているが、政府は我々にインフレ率を考慮しない賃上げで妥協するよう求めている」と述べている。
労働省は今月初め、公務員の給与を3%引き上げると発表し、PSAの怒りに火をつけた。PSAはこの時点で6.5%の賃上げを求めていたが、引き上げ率を10%にアップグレードした。
政府の統計によると、9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で7.5%増。人口の大多数を占める低中所得者層は生活に苦労している。
南アフリカの経済は鉄道・港湾部門などの数週間にわたるストにより、大打撃を受けている。
運輸部門が停止した結果、鉱物や果物の輸出が滞り、輸入にも大きな影響が出ている。