◎2017年のミャンマー軍による弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外に逃亡した。
インドネシア当局は15日、ロヒンギャ難民を乗せた船がアチェ州の海岸で発見されたと発表した。
船を発見したのは地元の漁師と伝えられている。
州警察によると、ボートには男性65人、女性27人、子供18人が乗っていたという。
州警察の広報担当は声明で、「彼らはひどく衰弱していた」と報告している。報道によると、人々は地元の施設に移動し、健康チェックを受けているという。収容先は調整中とのこと。
地元メディアは当局者の話を引用し、「難民の1人がマレーシアを目指していたと証言した」と伝えている。
アチェ州の海岸では今年3月にもロヒンギャ難民114人が保護されている。
国連によると、2017年のミャンマー軍による弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外に逃亡した。
バングラデシュのコックスバザール地区には89万人以上のロヒンギャが避難しており、世界最大の難民キャンプを形成している。
さらに、タイに約9万2千人、インドに2万1千人、マレーシアにも10万2千人のロヒンギャが避難し、ミャンマー国内にとどまっている避難民は57万6000人と推定されている。
一部のロヒンギャはバングラの難民キャンプを離れ、海路でイスラム教徒が人口の大多数を占める国を目指すようになった。
マレーシアに上陸したロヒンギャの大半が収容施設で不自由な生活を送っているものの、比較的治安が良く、生活の基盤を築きやすいという理由で主要な目的地になっているようだ。
インドネシアは国連で1951年に採択された「難民の地位に関する条約」に加盟していないが、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2016年の大統領令で難民の扱いに関する規定が定められて以来、多くの難民が支援を受けているという。