◎イスラエルはアサド大統領の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、作戦を実行したと認めたことはほとんどない。
国営シリア・アラブ通信(SANA)は13日、イスラエル軍が中部ホムス県を空爆し、シリア兵2人が死亡、3人が負傷したと報じた。
SANAによると、シリア軍はイスラエル軍のミサイルを探知し、一部を撃墜したという。
SANAは軍高官の話を引用し、「ホムス県の空軍基地が攻撃を受け、死傷者が出た」と報じている。またSANAはイスラエル軍のものとされるミサイルが撃墜される映像も公開した。
イギリスに本拠を置くNGO「シリア人権監視団」は13日、イスラエル軍のミサイル4月がシリア軍基地に着弾し、大きな爆発音が聞こえたと報告した。
同監視団によると、この基地にはイランの支援を受ける部隊が配備されているという。
隣国レバノンではイスラエル空軍の戦闘機が領空を通過したと報じられている。イスラエルはシリアを攻撃する際、レバノンの領空を侵犯することがある。
イスラエルはアサド(Bashar al-Assad)大統領の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、作戦を実行したと認めたことはほとんどない。
しかし、イスラエル軍はアサド政権と密接に連携しているレバノンのイスラム過激派組織ヒズボラや、イランとつながりのある複数の民兵を攻撃していることはおおむね認めている。
シリアで活動する反政権派によると、イスラエル軍は8日、シリア東部のイラク国境沿いを空爆したという。この攻撃でイランの支援を受ける民兵数人が死傷した。
AFP通信はイラクの準軍組織関係者の話を引用し、「イラン人もこの攻撃に巻き込まれ死亡した」と報じている。
イスラエル軍は9月、首都ダマスカスの国際空港と郊外の軍事拠点付近を空爆し、兵士少なくとも5人を殺害した。