◎事故は30日の現地時間18時40分頃に発生した。
インド当局は31日、西部グジャラート州モルビの吊り橋が崩落した事故について、保守を請け負った会社の関係者9人を過失致死の疑いで逮捕したと発表した。
地元メディアによると、9人はメンテを請け負った企業オレバグループ(Oreva group)の関係者だという。
この橋はイギリス植民地時代の1880年に建設されたもので、全長は約230m。この地域の人気観光スポットのひとつとして知られ、今月26日に補修工事を終え運用を再開したばかりだった。
州警察によると、事故は30日の現地時間18時40分頃に発生した。
州警察の報道官は記者会見で、「逮捕された9人のうち2人はマネージャー、2人は橋の入場者を管理する事務員」と説明した。
残り5人のうち2人は橋の補修を担当し、3人は警備員だという。オレバ社は声明を発表していない。
タイムズ・オブ・インディア紙はオレバ社の広報担当の話を引用し、「橋が崩壊したのはあまりにも多くの人がそこに集まり、揺らそうとしたためである」と報じている。
崩壊の原因は明らかになっていない。地元メディアによると、当局は補修工事と運用再開前の安全確認(点検)が正しく行われたどうかに焦点を当てているという。
崩落時に橋の上にいた人の数はまだ明らかになっていないが、400~500人と推定されている。
当局はこれまでに177人が救助され、141人の死亡を確認したと報告している。
連邦政府と州政府の救助チームは24時間体制で救助活動を継続している。報道によると、海軍のダイバーも現地入りしたという。
橋の残骸を引き上げるために4台のクレーンが投入され、救助隊は下敷きになった人がいないか探した。
崩落前に撮影されたビデオには過密状態の橋が揺れ、多くの人が両側の網をつかんでいるところが映っていた。
崩落後、数十人が橋の本体やケーブルにしがみついているところが確認された。一部の生存者は自力で川岸まで泳いだ。
モディ(Narendra Modi)首相は出身地のグジャラート州で大事故が発生したことに深い悲しみを表明し、遺族にできる限りの支援を提供すると表明した。
野党は橋の補修工事と安全管理に疑問を投げかけ、崩落の原因究明と責任を明確にするよう政府に求めた。
一部のメディアはヒンズー教の祭典「ディワリ」を祝う人々が橋に殺到し、重量制限をオーバーした可能性があると報じている。