◎ベルリン警察は参加者を3万7000人と推定している。
2022年10月22日/ドイツ、首都ベルリン、イラン指導部に抗議するデモ2(Markus Schreiber/AP通信)

ドイツの首都ベルリンで22日、イラン指導部に抗議する集会が開かれ、数万人が参加した。

ベルリン警察は参加者を3万7000人と推定している。

デモ隊は首都テヘランでクルド人女性のアミニ(Mahsa Amini)さんがヒジャブを適切に着用しなかったという理由で道徳警察に殴り殺された事件に抗議し、イランのデモ隊との連帯を示した。

多くの参加者がイランの国旗と指導部を批判する看板を掲げた。報道によると、イランのデモ隊が掲げる「女性・生命・自由」というスローガンもみられたという。

デモを主催したのはベルリンに拠点を置く人権団体「ウーマン・ライフ・フリーダム・コレクティブ(Woman Life Freedom Collective)」で、ティアガルテン公園にある戦勝記念塔からベルリン中心部まで行進した。

近隣諸国からも応援団が駆け付け、イラン指導部に抗議した。

イラン出身でオランダ在住の女性はAP通信の取材に対し、「革命を起こす時が来た」と語った。「これは抗議デモではなく革命です。世界にイランの現状を伝え、行動を促さなければなりません...」

報道によると、エネルギー危機やLGBTQ+(性的少数者)に対する暴力などを批判するデモも合わせて行われたという。

テヘランでも22日、市内のいくつかの大学で反政府デモが開かれた。

デモ隊はヒジャブ(イスラム教の女性が髪の毛を隠すスカーフ)の着用強制、道徳警察の暴力、そして最高指導者に権力を集中させる政治体制に抗議した。

米国に拠点を置く人権監視団体HRANAなどによると、治安部隊は9月17日のデモ開始以来、市民数千人を逮捕し、200人以上を殺害したという。

欧米諸国は2018年に破綻したイラン核合意の再開を目指しているものの、多くのアナリストが「人権侵害が続く限り合意再開はない」とみている。

イラン指導部はウクライナ侵攻でロシア軍が使用している自爆ドローンを提供したという疑惑でも世界の注目を集めている。

2022年10月22日/ドイツ、首都ベルリン、イラン指導部に抗議するデモ(Markus Schreiber/AP通信)
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