◎タリバンは経済の低迷と過激派の暴力に対応できず、国際社会に支援に頼り切っている。
アフガニスタンのタリバンは12日、全国でイスラム国(ISIS)グループのテロが多発しているにもかかわらず、国の治安は改善し、主要な経済プロジェクトを開始することができると主張した。
タリバンは経済の低迷と過激派の暴力に対応できず、国際社会に支援に頼り切っている。
西側諸国と国際機関は昨年8月の政変を受け、アフガンへの援助を停止した。米国はアフガン中央銀行が保有する貴重な外貨を凍結している。
タリバンの報道官は12日、「アフガンは近隣諸国との関係を重視し、中国の投資も始まろうとしている」と語った。「私たちは前回の閣議で、アフガンと中国を結ぶシルクロード(一帯一路)の建設を承認しました。この歴史的な道路は国の経済に転機をもたらすでしょう」
中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は今年3月、アフガンを強力にバックアップし、米軍撤退後のアフガンで主導的な役割を果たしたいという願望を表明した。
中国共産党は米国にアフガン中銀の資産凍結解除と制裁の停止を求めている。
しかし、米国を含む西側諸国はタリバンが女性の権利を含む基本的人権を保障しなり限り、制裁は解除しないと示唆している。
タリバンの報道官は地域の企業活動について議論するセミナーで、「中央アジアにおけるアフガンの役割はますます大きくなっている」と語った。「アフガンは重要なシルクロード建設で大きな役割を果たすことができます。私たちはバダフシャン州を通じて中国とつながりたいのです」
また報道官は「アフガンはこの地域内外の近隣諸国を結ぶ要石に慣れる」とし、タリバンはテロリストの活動を容認せず、アフガンの領土から他国が攻撃を受けることはないという以前の確約を繰り返した。
しかし、タリバンの最大のライバルであるISISは長期にわたる反乱の一環として首都カブールを含む主要都市でテロ攻撃を繰り返し、タリバンに大打撃を与えている。
カブールの大学入試会場で今月3日に発生した自爆テロでは50人以上が死亡。その大半が女子学生であった。
5日にはカブールの政府省庁にあるモスクで自爆テロが発生し、少なくとも4人が死亡、25人が負傷したと報告されている。
中国はアフガンへの支援を表明しているにもかかわらず、タリバン政府を承認していない。