◎約100人を乗せたヨットは先週、強風にあおられ岩場に接触、沈没した。
ギリシャの沿岸警備隊は11日、南部キティラ島の沖合で移民の遺体を収容したと発表した。
キティラ島は首都アテネの南約225kmに位置する。沿岸警備隊は先週、キティラ島の岩礁地帯で移民80人を救助した。約100人を乗せたヨットは強風にあおられ岩場に接触、沈没したと伝えられている。
沿岸警備隊は声明で、ヨットが沈没した地点の近くで女性の遺体を収容したと報告した。これで犠牲者は9人(男性2人、女性7人)となった。
警備隊は少なくとも15人が行方不明になったとみており、残り6人の捜索を続けている。
この過密ヨットは10月3日にトルコを出発し、ギリシャ海域を通ってイタリアに向かっていたが、コースを外れ、キティラ島の岩場に接触、沈没した。
救助隊と住民はロープを使って80人を救助したが、生存者によると、ヨットには95人が乗船していたという。
行方不明者の中にはヨットの船長を務めていたとされるエジプト人男性も含まれている。
生存者の1人であるシリア人男性が移民の不法入国を手配したとして起訴された。
この沈没事故から数時間後、トルコを出発した別の移民船がエーゲ海東部のレスボス島沖で沈没し、18人が死亡した。
さらにギリシャの警察当局は11日、東部サモス島に移民6人を上陸させたとして27歳の男を逮捕したと発表した。沿岸警備隊はこの男を10日に拘束。移民6人はサモス島で発見、拘束された。