◎ドイツは国内で消費する天然ガスの多くをロシアから輸入してきたが、ウクライナ侵攻を受け、方針を大きく転換した。
ドイツ政府は6日、ガスの使用量が急増していると国民に警告し、今冬のエネルギー危機を乗り切るために節ガスに務めるよう呼びかけた。
国内のエネルギー消費量を監視している規制当局のミューラー(Klaus Mueller)局長は声明で、「先週のガス消費量が急増した」と明らかにした。
ドイツ政府はロシアのウクライナ侵攻に端を発するエネルギー価格の急騰と液化天然ガス(LNG)の在庫に限りがあるとして、国民に電気とガスの使用を抑えるよう促している。
しかし、規制当局が6日に公表したデータによると、ガスの消費量は減少どころかむしろ増加しているようだ。
先週の家庭と小企業のガス消費量は2018~2021年の同期間に比べて10%近く増加した。
ミューラー氏は声明で、「民間、商業、工業部門で少なくとも20%消費量を抑えなければ、冬のガス緊急事態を避けることはできないだろう」と警告した。
またミューラー氏は小さな節電・節ガス対策を行うことが重要と強調した。「使わない家具のコンセントを抜いてください。魔法瓶を使えばお湯を何度も沸かさずにすみます。電子レンジで調理できる食材を1品追加すればガスの使用量を減らせます。お願いだからガス消費を抑えてください!」
ドイツは国内で消費する天然ガスの多くをロシアから輸入してきたが、ウクライナ侵攻を受け、方針を大きく転換した。