◎コンゴ軍と反政府勢力「3月23日運動(M23)」は北キブ州郊外で激戦を繰り広げている。
2022年11月16日/コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマの避難所(Getty Images)

国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)は8日、コンゴ東部で活動する反政府勢力「3月23日運動(M23)」が民間人少なくとも131人を処刑したと発表した。

コンゴ政府も今週、M23が北キブ州郊外にあるキシシェ村を襲撃し、民間人約300人を虐殺したと報告していた。

しかし、M23はこの告発を否定し、民間人8人がコンゴ軍との戦闘に巻き込まれて死亡したと主張している。

MONUSCOは声明の中で、「M23はコンゴ軍の攻撃に対する報復として民間人を狙った」と述べている。それによると、男性102人、女性17人、子供12人が銃もしくは刃物で処刑されたという。

またMONUSCOは、少なくとも60人が行方不明となり、女性22人と女児5人がレイプされたと説明した。

MONUSCOは民間人に対する攻撃を戦争犯罪と糾弾し、暴力の即時終結を求めた。「M23はコンゴ軍やその他の武装集団の攻撃に対する報復として、北キブ州の2つの村で殺人、レイプ、誘拐、略奪を行いました...」

MONUSCOの調査官によると、被害はキシシェ村とその周辺に集中していたという。

ただし、この地域はM23の支配下に置かれているため、犠牲者の数は避難者や目撃者などの証言に基づいている。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。昨年11月頃から活動を活発化させた。

コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘しているが、ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺で告発されているフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられる。

M23はコンゴ政府がその戦闘員を軍に統合するという約束を守らなかったことや、その他の不満から攻撃を再開した。

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