◎現場はカブール西部のダシュテバルチにある教育施設。学生たちは施設内で試験を受けていたと伝えられている。
アフガニスタン当局は30日、首都カブールの大学入試会場で自爆テロが発生し、少なくとも19人が死亡、30人近くが重軽傷を負ったと発表した。
タリバンによると、犠牲者の大半が女子生徒だったという。
現場はカブール西部のダシュテバルチにある教育施設。学生たちは施設内で試験を受けていたと伝えられている。
タリバンによると、犯行声明は出ていないという。イスラム国(ISIS)この地域に居住する少数民族ハザラ人へのテロ攻撃を繰り返している。
アフガンではこの数カ月、ISIS系組織のひとつであるIS-K(イスラム国ホラサン)によるテロ攻撃が相次いでいる。
地元メディアとSNSで共有された映像には、病院とみられる場所に布に包まれた犠牲者の遺体がずらりと並べられたところが映っていた。
AP通信によると、テロが発生したとされる教室の天井は吹き飛び、机や椅子が散乱していたという。
カブールの医療機関でAFP通信の取材に応じた女性は、「娘と連絡が取れない」と語った。
一部のメディアはタリバンが発表した犠牲者数に異議を唱え、100人近くが死傷したと報じているメディアもある。
タリバンによると、容疑者は教育施設の外にいた警備員に発砲し、教室に侵入して自爆したという。
目撃者はBBCニュースの取材に対し、「犠牲者のほとんどは女子生徒で、教室の最前列に座っていた」と語った。負傷した学生はAP通信に、「テロが起きたとき、教室には約600人がいた」と説明している。
生徒たちは私立大学の入試を受けていた。国内の女子校は昨年8月の政権奪取以来、ほとんど閉鎖されているが、一部の私立大学は授業継続を許可されている。
ハザラ族はアフガンで3番目に大きな民族で、そのほとんどがシーア派イスラム教徒であり、スンニ派を信奉するISISの標的になっている。
タリバンの報道官はこの攻撃を非難し、現場に部隊を送ったと報告した。
国連と米国も非難声明を発表している。