◎デモ主催者はEU、NATO(北大西洋条約機構)、国連、WHO(世界保健機関)などの国際機関の加盟に反対している。
チェコの首都プラハで28日、反政府集会が開かれ、極右と極左の支持者数千人が参加した。
デモ隊はフィアラ(Petr Fiala)首相率いる連立政権の政策、エネルギー危機、ウクライナ支援を非難した。
報道によると、デモの規模は極右と極左が協力して開催したにもかかわらず、今月3日に行われたデモの10分の1にとどまったという。3日のデモには約7万人が集まったと報告されている。
デモ隊は欧米寄りのフィアラ氏に退陣を求め、あるグループは「チェコ・ファースト」と書かれた横断幕を掲げた。
デモ主催者が「チェコのことだけ考えろ!」と叫ぶと、デモ隊は「チェコ・ファースト」「辞任しろ」と連呼した。
極右はトランプ(Donald Trump)前米大統領の政策「アメリカ・ファースト」を参考にしたようだ。
デモ隊はEUの対ロシア制裁を支持するフィアラ氏を「まぬけ」と呼び、エネルギー価格高騰の影響を受ける家庭や企業に対する支援が足りないと訴えた。
地元メディアによると、デモ主催者はEU、NATO(北大西洋条約機構)、国連、WHO(世界保健機関)などの国際機関の加盟に反対しているという。
他の主要都市でも小規模なデモが行われた。
野党は先週末に行われた地方選挙で一定の成果を上げたが、議会上院の3分の1の議席を争う議会選ではフィアラ政権に押されている。第1回投票で過半数を獲得できなかった候補で争われる決選投票は来週末に行われる予定だ。