◎メタンフェタミンはアンフェタミンより依存性が強く、簡単に作ることができるため、アヘンやヘロインに取って代わり、東南アジアの主要な違法薬物となった。
メタンフェタミンの錠剤(Getty Images)

国連薬物犯罪事務所(UNODC)は24日、ラオス警察がメタンフェタミン錠剤約3300万錠とメタンフェタミン結晶約500kgを押収したと報告した。

UNODCの地域事務所によると、ラオス警察は23日、北部ボケオ県の検問所でメタンフェタミン錠剤20万錠を積んだトラックを確保し、24日の摘発につながったという。

警察はトラック運転手から密売グループの情報を入手し、ボケオ県のカジノを急襲。メタンフェタミンを押収した。逮捕者の数は明らかにされていない。

このカジノは経済特区内にあり、違法営業を続けてきた。このような特区は隣国のミャンマーやカンボジアなどにもあり、いずれも法執行が緩く、組織犯罪に悩まされている。

国営テレビによると、ボケオ県では昨年10月、一度の捜査でメタンフェタミン約5600万錠と結晶約1500kgが押収されたという。

さらに今年1月にも同県で錠剤3650万錠が押収された。

UNODCは5月に公表した報告書で、「ラオス北部ではメタンフェタミンなどの合成麻薬の生産と売買が急増している」と警告した。報告書によると、東南アジアで昨年押収された錠剤は10億錠を超えたという。

メタンフェタミンはアンフェタミンより依存性が強く、簡単に作ることができるため、アヘンやヘロインに取って代わり、東南アジアの主要な違法薬物となった。

覚せい剤の主要生産国であるミャンマー、ラオス、タイの国境が交わるゴールデントライアングルはアヘンの主要生産地であり、それをヘロインに合成する多くの施設が存在する。

数十年にわたる政情不安の影響でミャンマーの辺境地域は無法地帯と化し、麻薬生産者や密売人に利用されるようになった。

ボケオ県はミャンマーおよびタイと国境を接し、そこを流れるメコン川は麻薬取引の交差点となった。

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