◎プーチン氏は2005年、ソ連の崩壊を「20世紀最大の地政学的失敗」と表現した。
ロシア大統領府は1日、プーチン(Vladimir Putin))大統領がソビエト連邦の最後の指導者ゴルバチョフ(Mikhail Gorbachev)氏の葬儀を欠席すると明らかにした。
ゴルバチョフ氏は8月30日に死去した。
ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官はオンライン記者会見の中で、「大統領は仕事の都合で3日の葬儀に参列できない」と説明した。
ゴルバチョフ氏は東西冷戦の終結やソ連の改革に貢献したが、プーチン氏はソ連の崩壊を嘆き、旧ソ連構成国のジョージアやウクライナに攻め込んだ。
プーチン氏は2005年、ソ連の崩壊を「20世紀最大の地政学的失敗」と表現した。
しかし、プーチン氏はゴルバチョフ氏の遺体が安置されているモスクワの医療機関に足を運び、花を手向けた。
国営メディアによると、プーチン氏はゴルバチョフ氏の遺族に宛てた弔電の中で、同氏を世界史の流れに大きな影響を与えた政治家と評し、友好的な態度を示した。
国営テレビは1日、プーチン氏がゴルバチョフ氏の棺に赤いバラを手向ける様子を放送した。
ペスコフ氏は記者団に対し、「残念ながら、大統領は仕事の都合で3日の葬儀に参列できないため、今日、故人に哀悼の意を表した」と述べた。
ゴルバチョフ氏の葬儀はモスクワのホールで行われ、一般公開される予定だ。その後、1999年に死去したライサ(Raisa Gorbacheva)夫人の隣に埋葬される。
ペスコフ氏は、「ゴルバチョフ氏の葬儀は国葬の要素を持ち、国の支援のもと行われる」と説明した。
西側の政府高官はゴルバチョフ氏に哀悼の意を表したが、葬儀には参列できない。
対ロシア制裁を主導している米国、EU、イギリス、日本、カナダの首脳や高官はロシアへの入国を禁じられている。ただし、これらの国々の駐ロシア大使は参列できるかもしれない。
タス通信によると、「友好国」の政府高官は参列する可能性があるという。