◎火災は26日に発生した。
フィリピンの沿岸警備隊は27日、マニラ南方パタンガス州の港近くで発生したフェリー火災について、乗客乗員85人全員の無事を確認した発表した。
このフェリーはパタンガス州と他の州の島を結ぶ定期便のひとつ。火災は26日に発生した。
警察によると、行方が分からなかった最後の2人は火災を起こしたフェリーではなく、別のフェリーに乗船していたという。沿岸警備隊は旅客名簿に不備があったと報告している。
警備隊に救助された男性は26日、民放テレビ局ABS-CBNの取材に対し、「フェリーは港に近づく途中、何度かエンジンを切ったりかけたりし、2階デッキから突然煙と炎が上がった」と説明した。
その後、多くの乗客が海に飛び込み、近くを航行していた漁船やフェリーの乗員が準備したタグボートに救助された。
火元は明らかにされていない。沿岸警備隊は消防と協力して消火にあたった。
沿岸警備隊によると、フェリーは火災調査を行うため港に曳航されたという。乗客の車16台に被害はなかった。
州警察は27日、「港が近かったおかげで、乗客乗員を速やかに救助することができた」と声明を発表した。乗客1人が医療機関に搬送、入院している。容体は不明。
フィリピンでフェリー火災は珍しくなく、6月末にレイテ島近くで発生した火災では乗客乗員165人のうち1人が死亡、1人が行方不明となった。残り163人は救助されている。
1987年12月にフェリーと燃料タンカーが衝突した事故では4300人以上が死亡している。