◎世界食糧計画(WFP)は今年初め、東アフリカで飢餓の脅威にさらされている1300万人を支援するよう国際社会に呼びかけた。
世界気象機関(WMO)は26日、歴史的な干ばつと飢餓に見舞われている東アフリカ諸国が5年連続で雨期を逃すことになると発表した。
WMOの報道官はジュネーブの定例会見で、「アフリカの角のひどい干ばつについて人道支援団体から報告を聞いているが、状況が改善される見通しは立っていない」と語った。「残念ながら、干ばつは少なくとも数カ月は続くことになるでしょう...」
また報道官は東アフリカの気候科学者と人道支援団体が参加する気候展望フォーラムが先日開催され、その中で今年10月~12月の天候予測を報告したと明らかにした。
予測によると、東アフリカは5年連続で雨期を逃すことになるが、一部地域では雨が期待できるという。
報道官は「エチオピア、ケニア、ソマリアの一部地域では、年末までに十分な雨が降ると予想されている」と説明した。
東アフリカの赤道地帯の10月~12月に降る雨は年間降水量の最大70%を占める。
世界食糧計画(WFP)は今年初め、東アフリカで飢餓の脅威にさらされている1300万人を支援するよう国際社会に呼びかけた。そしてWFPは今月19日、その呼びかけを一部見直し、数百万の子供を含むおよそ2200万人が飢餓に直面していると訴えた。
国連を含む人道支援組織は東アフリカの窮状を何度も訴え、ソマリアで2011年に発生した飢饉のような悲劇が再び起こるのではないかと懸念している。この飢饉では26万人が餓死したと推定されている。
世界保健機関(WHO)は26日の声明で、「今行動を起こせば、数百万人の命を救うことができる」と強調している。WHOによると、エチオピア、ソマリア、南スーダンの一部で推定70万人が餓死しかけているという。
国連人道問題調整事務所(OCHA)の報道官は26日の定例会見で、「我々は多額の資金を提供してくれている北米、欧州、日本などの支援国以外の多くの国が人道支援に加わってくれることを望んでいる」と語った。